- トリミングにルールはあるの?
- 人物写真を使うときに首切りはダメって聞くけど、どうして?
- 他にはどんなNG構図があるの?
こんな悩みを解決できる記事になっています!
この記事で紹介する「写真を使ったデザインのNG構図」について理解を深めると、デザイン初心者の方でも被写体の配置や切り取り方を学んでより魅力的なデザインを作れるようになります。
記事前半では「デザインで写真を使うときの5つのNG構図と回避するコツ」について、後半では「使える構図」について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
自然で好印象を与えるデザインを作るために、写真の構図は非常に重要です。洗練されたデザインを作りたい方には必読の内容となっているので、ぜひ最後までお読みください。
【やってはいけない!】デザインで写真を使うときの5つのNG構図と回避するコツ
人物写真を撮影する時、被写体の配置はどんな風にするか考えていますか。
実は写真にはやってはいけないNG構図があります。何気なく撮った写真が、どこか不自然に感じたことはありませんか。知らないうちにタブーとされているNG構図を使っているかもしれません。
こちらでは5つのNG構図と回避するコツを解説します。
- 首切り
- 間接切り
- 串刺し
- 目刺し
- 余白がない
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. 首切り
水平線や地平線または窓枠などの写真を横断する要素が被写体の首の位置と重なっていて、首を切ったように見える「首切り」の構図です。首の部分で切ると、見る人に不安や恐怖を与えてしまうので避けるべきとされています。
首が写真の枠で切れてしまっているのも首切り構図と言えます。証明写真など顔を中心に写すような写真では特に注意が必要です。
回避するためのコツ
- 背景に首を横切るものがないか確認しましょう。どうしても首の位置にかかってしまう場合は、カメラの高さを変えてみるのもよいです。
- バストアップでトリミングしたり、頭の上部が少し切れるくらいにレイアウトするとバランスよく収まります。
- 顔をあえて写したくない時も、首で切らずに顎や口元で切るようにすると良いでしょう。
2. 関節切り
手首、足首、肘などの関節でトリミングしてしまうのが「関節切り」の構図です。
首切り構図と同じく、実際の人体を傷つける印象を持たせてしまうことから、タブーとされています。
回避するためのコツ
- 関節部分が写真の枠で切れていないか注意しましょう。
- 指先やつま先はうっかり切れてしまっていることがあるので、細かい部分まで気をつけることが重要です。
3. 串刺し
木や電柱、窓枠などが頭のてっぺんに来て、串に刺さっているように見える「串刺し」の構図です。頭に何か刺さっていると、見る人に不自然な印象を与えてしまうので、NG構図とされています。
回避するためのコツ
- 背景に木や棒、柱などがある場合は頭の位置と被らないように被写体に動いてもらって避けるようにしましょう。
- 少し斜めから撮影したり背景をぼかして撮ったりすると、串刺し構図を回避できるのでおすすめです。
4. 目刺し
写真を横断する要素が被写体の目の位置にきて、目に刺さったように見える「目刺し」の構図です。
首切り構図や関節切り構図のように、背景にある窓枠や棚が原因になる場合もありますが、ふきだしなどのあしらいが目の近くに配置されて目刺し構図になってしまうこともあるので注意が必要です。
回避するためのコツ
- 目の位置に横切るものが無いか背景に注意しましょう。
- あしらいのレイアウトが原因で、目に何か刺さっているように見えないか十分に確認しましょう。
- 背景をぼかして目刺し構図を避けるのもよいです。
5. 余白がない
写真撮影時やレイアウト時には「余白があるかどうか」にも気をつけましょう。十分に余白を取っていないレイアウトは要素を無理やり詰め込んだようで、見る人に窮屈な印象を与えてしまうのでNGです。
回避するためのコツ
- 画面いっぱいに配置するのではなく、必要があれば縮小して余白を取りましょう。
- 余白を取ると背景が切れてしまう場合は、Photoshopで足りない部分を合成するのもおすすめです。
【迷ったらコレ】使える構図5選
では一体どんな構図を使えばいいのでしょうか。プロのフォトグラファーもよく使っているおすすめの構図を紹介します。
- 三分割構図
- 四分割構図
- 放射線構図
- 対角線構図
- S字構図
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1. 三分割構図
画面を上下左右に三分割し9つのブロックに分けて、それぞれの交点やライン上に被写体を配置する構図です。
三分割構図は、写真の中心に被写体を配置する「中央配置」よりもバランスを取りやすく、見やすいのが特徴です。
2. 四分割構図
四分割構図は画面を上下左右にそれぞれ2つずつの合計4つのブロックに分割し、その交点やライン上に被写体を配置します。
三分割構図だと被写体が中心に近いと感じる時に、四分割構図を使うとバランスが取りやすくなります。
3. 放射線構図
被写体や主要な要素をある一点から外側に向かって放射状に配置する構図です。
遠近感や奥行きを感じられるので、ダイナミックに表現したい場合におすすめです。
中央に点を置くと安定感をプラスでき、点を左右に寄せるとより躍動感を表現できます。
田舎道や線路など真っ直ぐに続く風景でよく使われる構図です。
4. 対角線構図
被写体や要素を画面の対角線上に配置する構図です。
画面を斜めに横切るため、立体感や奥行き、躍動感を出したい場合に使えるでしょう。
2つの被写体を配置する時には対角線構図を使うと、全体的にバランスのとれた写真に仕上がります。
5. S字構図
画面にS字のような流れや動きが生まれるように被写体を配置する構図です。
S字の流れがあることで平面的だった画面が立体的に見えるので、山道や川などの風景写真をダイナミックに演出できます。
また、意図的にS字の配置をすることで、単調な印象に動きをつけることも可能です。
まとめ
今回は、写真のNG構図についてご説明しました。
ポイント
- 5つのNG構図と回避するコツ
- 迷った時に使える構図5選
写真撮影時だけでなく、トリミングする時やデザインする時にもNG構図を念頭に置いて考えてみるといいですね。