- Adobe Fontsってなに?
- Adobe Fontsの使い方は?
- Adobe Fontsでおすすめの日本語フォントは?
- Adobe Fontsのよくある質問は?
デザインにおいてフォント選びは見た目の印象を大きく左右する重要な要素です。ところが日本語フォントは選択肢が少なく、見た目のクオリティを上げたいけれどいいフォントが見つからないと悩む人は多いのではないでしょうか。
たくさんあるフォントサービスの中から、とくに人気でおすすめなのがAdobe Fonts(アドビフォント)です。この記事では、Adobe Fontsの5つの特徴や使い方をわかりやすく解説します。Adobe Fontsに関するよくある質問も取り上げているので、ぜひ最後までお読みください。
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目次
Adobe Fontsとは?5つの特徴を解説

Adobe Fontsは、Adobe社が提供しているフォントの提供サービスです。Adobe Creative Cloudのすべてのプランに含まれており、契約者は誰でも追加料金なしで利用できます。
収録されているフォントはなんと20,000以上、そのうち日本語フォントだけでも500以上が収録されています。さらに、フォントライブラリは定期的にアップデートされており、新しいフォントも随時追加されています。フォント選びに困っている方や、デザインに使える選択肢を増やしたい方には、ぴったりのサービスです。
1. 一部は無料で使用可能
Adobe Fontsは、AdobeのCreative Cloudプランに加入していれば追加料金なしで利用できます。とくにフォトプラン(月額2380円)は、PhotoshopやLightroomといった人気ソフトに加え、Adobe Fontsも使えるため、非常にコスパの良いプランです。
また、無料でも約2,000種類の欧文フォントが利用できます。本格的な日本語フォントを使いたい場合は有料プランがおすすめですが、まずは使用感を確かめてみたいという方は、無料版で試してみましょう。
プラン名 | 料金 |
Adobe Creative Cloud コンプリートプラン | 7780円 /月 |
Adobe CC 単体プラン | 1180円〜 /月 |
フォトプラン | 2380円 /月 |
2. すべてのフォントが商用利用可能
Adobe Fontsで提供されているフォントは、すべて商用利用ができます。使用用途は次のとおりです。
- Webサイト
- 印刷物
- ロゴ制作
- SNS投稿
一般的なフリーフォントの場合、商用利用ができるか、ライセンスを書く必要があるか、などの注意が必要ですが、Adobe Fontsでは不要です。使用上の注意に気を取られず制作に集中できるので作業効率を格段に上げられます。
3. 一度アクティベートすると他のソフトでも使える
Adobe Fontsで一度アクティベートしたフォントは、他のAdobeソフトでもそのまま使えます。たとえば、Photoshopでアクティベートしたフォントは、Adobe Creative Cloud コンプリートプランに加入している場合はIllustratorやInDesignでもそのまま表示され、再度設定し直す必要がありません。
複数のソフトを使い分けるデザイナーにとっては、アクティベートの手間が省けるので非常に便利な機能ですよね。他のフォントサイトを使う場合よりも、作業効率を大きく上げられます。
4. アクティベートするフォント数は無制限
多くのフォントサービスではアクティベート数に上限があったり、追加料金が発生したりすることがありますが、Adobe Fontsはアクティベート可能なフォント数に制限がありません。
Creative Cloudの定額プラン内で使い放題なので、試してみたいと思ったフォントを気軽にアクティベートできる点は非常に嬉しいですよね。複数のフォントを見比べて、最適なものを選べるので、デザインの引き出しが増やせます。
5. テーマに沿ったフォントを選びやすい
Adobe Fontsは検索機能が非常に優秀で、多様なカテゴリからフォントを探せます。あらかじめテーマごとにまとめられたフォントセットである「フォントパック」も用意されています。どのフォントを選べばいいかわからないという初心者の方でも、テーマに沿ったセットから選ぶだけで完成度の高いデザインが作れます。
また、トレンドのフォントや新しく追加されたフォントも一覧になっているため、日常的にAdobe Fontsを使用するだけで最新の流行をキャッチして制作に活かせます。
【超簡単】Adobe Fontsの使い方を解説

Adobe Fontsでは使いたいフォントをアクティベートするだけで、すぐに使えます。アクティベートの方法は使用場所によって少し異なるため、それぞれ確認していきましょう。
1. Adobe CCから直接アクティベーションする方法
IllustratorやPhotoshopなどのAdobeソフト内から、直接フォントをアクティベートする方法です。

- フォントメニューを開く
- 「さらに検索」を選ぶ
- Adobe Fontsの一覧が表示されるので、雲マーク(アクティベート)をクリック
この操作だけで、ソフト内でそのフォントがすぐに使えるようになります。
2. Adobe Fontsサイトからアクティベーションする方法
ブラウザからAdobe Fontsの公式サイト(fonts.adobe.com)にアクセスして、フォントをアクティベートする方法です。
1.フォントを検索

2.太さやスタイルを選択(すべての太さをアクティベートする場合はファミリーを追加を選択)

3.「フォントを追加」ボタンをクリック
アクティベートが完了すると、Creative Cloud経由で自動的にソフトに同期されます。
3. WordPressなどのWebサイトで使用する方法
Webフォントとして使いたい場合は、Adobe Fontsサイト上でWebプロジェクトにフォントを追加し、生成されたコードを自分のWebサイトに埋め込む必要があります。
1.使用したいフォントページの右上から「Webプロジェクトに追加」

2.プロジェクト名を入力し、コードを取得

3.<head>タグ内にコピー&ペースト(WordPressならテーマ設定画面やカスタムHTML欄へ)

CSSにフォント名を指定すれば、Webサイトにも反映されます。
Adobe Fontsでおすすめの日本語フォント5選

Adobe Fontsには魅力的な日本語フォントがたくさんあります。「フォントでいつも悩む」「迷ったときに使うべきおすすめフォントを知りたい」という方のために、ここではとくに人気のあるおすすめフォントを5つ紹介します。ぜひお読みください。
1. しっぽり明朝

https://fonts.adobe.com/fonts/shippori-mincho
柔らかさと品の良さを兼ね備えた明朝体です。文字の骨格がしっかりしていながらも、線に優しさがあり、読みやすく落ち着いた印象を与えます。和風の印象を出したいときや美容サロンのデザインと相性が良いです。
2. DNP 秀英角ゴシック銀 Std

https://fonts.adobe.com/fonts/dnp-shuei-gothic-gin-std
老舗の印刷会社、大日本印刷(DNP)が開発した秀英体シリーズのひとつです。文字のかたちが端正で美しく可読性に優れており、やや細めのウェイトが特徴です。シャープすぎず優しい印象も併せ持つため、学習塾のパンフレットや、美術館の展示案内チラシなどと相性が良いです。また、細身の美しさを活かして、上品なブックデザインや名刺にもぴったりです。
3. FOT-筑紫A丸ゴシック Std

https://fonts.adobe.com/fonts/fot-tsukuardgothic-std
筑紫シリーズの中でも人気の高い、角が丸いゴシック体です。あたたかく親しみやすい印象で、堅くなりすぎず、親近感を与えます。子ども向けの教材やカフェメニューなどで使うと、温かくフレンドリーな印象に仕上がります。
4. 砧 丸明オールド StdN

https://fonts.adobe.com/fonts/marumin-old-stdn
明朝体に丸みを加え、どこか懐かしさとモダンさを同時に感じさせる独特な表情が魅力です。古典的な要素と現代的な感覚が融合した、洗練された印象を与えます。レトロモダンなグラフィックと相性がよく、昭和レトロをイメージしたカフェのロゴや、セレクトショップのショップカードに使うと、こだわり感や個性を演出できます。
5. ABキリギリス

https://fonts.adobe.com/fonts/ab-kirigirisu
手書き風で少しクセのあるユニークなデザインです。遊び心があり、ポップで親しみのあるのある印象を与えます。夏祭りのイベント告知ポスターや、個人経営の雑貨屋さんの店内POPなどで使えば、楽しげで活気のある雰囲気を演出できます。
Adobe Fontsに関するよくある質問3選

Adobe Fontsを使用する際のよくある質問をまとめました。初心者がつまずきやすいポイントなので、ぜひ最後までお読みください。
1. 商用利用はどこまでできる?
Adobe FontsのフォントはWeb・紙媒体問わず基本的にすべて商用利用可能です。ただし、フォントそのものを改変したり再配布することは禁止されています。あくまでデザインに使用する形であれば、ほとんどのケースで問題ありません。
2. アクティベートしたが反映されない
Adobe Fontsでフォントをアクティベートしたにも関わらず、ソフト上では反映されておらず使用できないケースがあります。その場合複数の原因が考えられるので、以下のポイントを順番に確認してみましょう。
ネット環境を確認する
インターネット環境が安定しているか確認しましょう。Adobe Fontsのアクティベート機能は、クラウド経由でフォントを同期するため、ネット環境が不安定だとアクティベートの操作がうまくいかないことがあります。Wi-Fiの切り替えやルーターを再起動してもう一度アクティベートを実行してみましょう。
Adobeソフトのバージョンを確認する
使用しているAdobeソフトのバージョンが古いと、フォントが正しく読み込まれなかったり、バグによって同期ができないことがあります。Creative Cloudデスクトップアプリを使って、PhotoshopやIllustratorのバージョンを確認し、最新でない場合は更新してからもう一度操作してみましょう。
Cleative Cloudの環境設定を確認する
Creative Cloudアプリの設定を見直してみましょう。環境設定の中に「Adobe Fontsを無効にする」という項目があり、チェックが入っているといくらアクティベートしても反映されません。Creative Cloudのアプリを開き、環境設定から「サービス」、Adobe Fontsの同期がオンになっていることを確認してください。
ディアクティベートされていないか確認する
過去にアクティベートしていたフォントがディアクティベートされているということもあります。とくに以前使っていたフォントを再度利用しようとした場合、気付かないうちに非アクティブ状態になっているケースがあります。
Creative Cloudの「マイフォント」や「過去にアクティブ」セクションから該当フォントを探し、再アクティベートすることで再び使用できるようになります。
その他の設定を確認する
セキュリティソフトが同期を妨げている場合や、Adobeアカウントでうまくログインできていない場合なども考えられます。一時的にウイルス対策ソフトを無効にしてみたり、一度Adobeアカウントからログアウトして再ログインすることで、解消されることがあります。どうしても反映されないときは、パソコン自体やAdobeソフトの再起動も試してみましょう。
3. データを送るときフォントは無効化される?
Adobe Fontsでアクティベートしたフォントを使用して作成したIllustrator(.ai)ファイルなどをクライアントに送る際は、注意が必要です。送られた相手が同じAdobe Fontsの有料プランを契約しておらず、該当フォントをアクティベートしていない場合、ファイルを開いたときにフォントが正しく表示されず、代替フォントに置き換えられてしまうことがあります。
こうしたトラブルを避けるための対策には以下の2つがおすすめです。
- 紙や画像で出力したものを見せる
- クライアントにもAdobe Fontsの利用を依頼する
まずひとつ目は、紙に印刷したものや画像として出力したデザインを先に見せるという方法です。フォントが置き換わることなく、完成形を正確に伝えられます。
もうひとつは、クライアントにもAdobe Fontsの利用を依頼すること。とくに継続的なやり取りが想定される場合は、同じ環境を整えてもらうことで、フォントの不一致によるデザイン崩れを防げます。
Adobe Fontsの利用ができない場合は、Illustratorデータをアウトライン化するのが最も確実な方法です。アウトライン化とは、フォント情報をパス(図形)として変換することで、どの環境でも見た目が変わらず表示される状態にすることです。ただし、編集ができなくなるので、最終納品前に行うのが理想です。
アウトライン化について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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【実例解説付き】初心者でも分かるアウトライン化の意味と使い方
2024.04.26
文字やPDFにも活用できるデザインに必須な機能アウトライン化を知っていますか?なぜ必要なのかという基礎から、ショートカットキー、確認方法、注意点まで徹底的に解説しています。入稿時にクライアントに迷惑をかけないためにもデザイナーの必須知識です。
フォントの共有ミスは、せっかくのデザインを台無しにしてしまうこともあるため、あらかじめこうした方法を理解し、安全な形式でデータを渡すよう心がけましょう。
まとめ
今回は、Adobe Fontsについてご紹介しました。
ポイント
- Adobe Fontsとは
- Adobe Fontsの使い方
- Adobe Fontsでおすすめの日本語フォント
- Adobe Fontsのよくある質問
Adobe Fontsは、Adobeユーザーにとっては使わないともったいないほど、便利で高機能なフォントライブラリです。ぜひこの記事を参考に、Adobe Fontsを使いこなして、ワンランク上のデザイン制作に活かしてみてください。
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