新機能!アウトライン後の文字編集

【9割が知らない】
アウトライン後でも文字の編集ができる新機能

  • アウトラインした後に別の文字に変えたい
  • アウトライン後のフォント探しに時間がかかってしまう
  • 受け取ったデータ内のテキストや画像内のフォントを調べたい

こんな悩みを解決できる記事になっています!

この記事で紹介するイラストレーターの新機能を活用すれば、、初心者でも簡単にアウトライン後の文字の編集ができます。また、アウトライン化された文字や画像内のフォント検索もできるため、作業効率アップにもつながります。

記事前半では「アウトライン後の文字の編集」「フォント検索方法」について、後半では機能の「使用環境」「留意点」について解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

アウトライン後の文字の編集やフォント検索は、デザインデータを扱う上で必須の技術です。

デザイン初心者の方から、中級者の方まで役に立つ記事となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

イラストレーターの新機能「Retype」とは

「Reype」とは、アウトライン化された文字を識別し、文字の再編集ができる機能です(2023年追加機能)。「アウトライン化ってなんだっけ?」という方は、こちらの記事をお読みください。

基本から確認できるので、本記事の理解度もグッと深まりますよ。

アウトライン化された文字はテキストデータではなくなるため文字の編集ができず、フォントもわからないので修正しにくいというデメリットがあります。ところが、Retypeの登場により、自動でフォントを探し出し、文字の打ち替えができるようになりました。アウトライン化のデメリットを克服できるため、非常に便利な機能として注目されています。

さらに、アウトライン化された文字に加え、写真や画像内のフォントの種類の検索もできるため、使いこなせると作業効率を大きく上げられるでしょう。

【簡単】アウトライン後の文字の編集のやり方4ステップ

アウトライン後の文字の編集方法について解説していきます。

  1. 文字を選択
  2. Retypeを選択
  3. 修正したい文字を入力
  4. フォントをアクティベート

4ステップで簡単にできるので、ぜひマスターしてくださいね。詳しく確認していきましょう。

1. 文字を選択する

アウトラインされたデータを用意し、編集したいテキストを選択します。

文字を選択する

2. Retypeを選択

上部メニュー内の[書式]→[Retype(Beta)]をクリック

選択されたテキストをもとに自動で検索され、候補となる似ているフォントの一覧が出てきます。

Retype(Beta)をクリック

3. 修正したい文字を入力

一覧の中から適用したいフォントを選択し、[適用]→[終了]をクリック

選んだフォントで文字の打ち替えができます。

修正したい文字を入力

4. フォントをアクティベート

持っていないフォントの場合、アクティベートしましょう。アクティベートしたいフォントの右上にある[雲マーク]をクリックすると、すぐにアクティベートできます。

アクティベートできるのはAdobe Fontsに登録されているフォントに限られている点には、注意しましょう。

フォントをアクティベートする

【超便利】アウトライン化されたフォントの種類を知る方法2ステップ

Rytypeを使えば、アウトライン化されたフォントの種類を検索できます。アウトラインされたフォントは種類がわからず困ることがあるため、非常に便利な機能です。ここからはフォントの検索方法を解説していきます。

アウトライン後の文字の編集と同じ手順ででき、非常に簡単です。詳しく確認していきましょう。

1. 文字を選択

最初に検索したいテキストを選択

検索したい文字を選択する

2. Retypeを選択

メニュー内の[書式]→[Retype(Beta)]をクリック

Retype(Beta)で類似しているフォント一覧を出す

似ているフォントが一覧に出てきます。上に表示されているフォントほど、検索したフォントとの類似性が高く、下にいくほど低くなります。

一覧からフォントを選ぶ

別のフォントを調べたい場合や検索を終了する場合は、[Esc]をクリックするとRetypeを終了できます。

画像や写真内のフォントを検索する方法2種類

Rytypeでは、画像や写真内のフォントも検索できます。

「この画像のタイトルで使われているフォントがなかなか見つからない…」「写真で撮ったパッケージのフォントを調べたい」といった時に便利です。Photoshopにおける検索方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

1. IllustratorではRytypeを使う

IllustratorではRetypeを使います。

①画像もしくは写真データを選択

検索したいフォントが含まれている画像もしくは写真データを選択

検索したいフォントが含まれている画像もしくは写真データを選択

② Retypeを選択

画像を選択したまま、メニュー内の[書式]→[Retype(Beta)]をクリック

似ているフォントの一覧が表示されます。画像内の青い点線で囲まれている部分が検索できる範囲です。フォント名やアクティベートされているかも確認できます。

Retype(Beta)を選択し検索する

2. Photoshopではマッチフォントを使う

Retypeに似ている機能にPhotoshopの「マッチフォント」があります。Photoshopでは「マッチフォント」を使うことで画像内のフォントを検索可能です。

① 画像もしくは写真データ内の文字を選択

検索したいフォントが含まれている画像もしくは写真データを開き、検索したい文字を選択ツールで囲む

検索したいフォントが含まれている画像もしくは写真データを選択

② マッチフォントを選択

選択範囲を設定したまま、メニュー内の[書式]→[マッチフォント]をクリック

マッチフォントの画面が表示されます。

マッチフォントを選択する

③ テキストオプションを設定

[テキストオプション]は、英語なら[欧文]、日本語なら[日本語]に設定

テキストオプションを設定すると下に似ているフォントが表示されます。

テキストオプションを設定し似ているフォントを表示

④ フォントのアクティベートも可能

アクティベートされていないフォントの場合、使用するにはアクティベートする必要があります

Adobe Fontsの場合は雲マークをクリックするだけでアクティベートできるので、すぐに検索したフォントを使用したい場合は、[Adobe Fonts からアクティベート可能なフォントを表示]にチェックを入れておきましょう。

チェックを外すとAdobe Fonts以外のフリーフォントやその他購入したフォントも含めて表示されます。

最後に[OK]をクリックすると、自動で文字パネルに選択したフォントが表示され、そのまま文字ツールを使うと選択したフォントで実際に入力できます。

アウトライン化した文字の編集をする際の留意点4選

最後に、アウトライン化した文字の編集をする際の留意点を4つご紹介します。

1. 検索の対象となるフォントはAdobe Fonts収録フォントのみ

Retypeの検索対象となるフォントは、Adobe Fontsに収録されているもののみです。Adobe fontsに登録されている20,000以上のフォントから、似ているものが表示されます。

一方で、Photoshopの「マッチフォント」ではAdobe Fonts以外のフォントも検索対象です。

2. 欧文フォントのみ対応

現時点では欧文フォントのみの対応で、日本語には対応されていません日本語のフォントを検索しても一覧には表示されないため、注意しましょう。

3. 横組のみ対応

欧文フォントは横組みでの使用が一般的です。そのため、縦組みの文字にはまだ対応していません。日本語のフォントと同じく、検索しても一覧には表示されません。

4. Illustratorのバージョンによっては使えない

環境によっては使えないため、よく確認して使用しましょう。Retypeの動作環境は以下の通りです。

Illustratorバージョン:2024(バージョン28.0)

推奨OS:mac Monterey 12以降

     win 10 v22H2以降

まとめ

今回は、アウトライン後でも文字の編集ができる新機能「Retype」についてご説明しました。

ポイント

  • イラストレーターの新機能「Retype」とはアウトライン化された文字を識別し文字の再編集ができる機能
  • アウトライン後の文字の編集のやり方4ステップ
    1. 文字を選択
    2. Retypeを選択
    3. 修正したい文字を入力
    4. フォントをアクティベート
  • Retypeを使えばアウトライン化されたフォントの種類を検索できる
  • 画像や写真内のフォントを検索することも可能
  • Photoshopではマッチフォントを使う
  • アウトライン化した文字の編集をする際の留意点4選
    1. 検索の対象となるフォントはAdobe Fonts収録フォントのみ
    2. 欧文フォントのみ対応
    3. 横組のみ対応
    4. Illustratorのバージョンによっては使えない

今回紹介したアウトライン後に文字を編集する機能を活用できると、作業効率アップにつながります。対象は現在は欧文のみですが、今後日本語にも使えるようになることが期待できます。

アウトライン後の文字の編集・フォント検索に迷った時に使うと検索時間を短縮できるので、ぜひ活用してみてください!

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